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2017年末の宮城県労委にて会社側の不当労働行為が認められた救済命令に対して、会社が異議申し立てを行い始まった中央労働委員会での争いは、9月11日の中央労働委員会の期日において、和解締結となりました。
和解内容は以下のとおりです。
和解内容
1.会社(株式会社北上京だんご本舗)は、労働関係諸法令を遵守する。
2.会社及び組合(日本労働評議会)は、相互の立場を尊重し、労使対等の原則のもと、信頼と理解を深めた良好な労使関係の構築に努める。
3.会社は、宮城県労働委員会が以下のとおり本件(中労委平成30年(不再)第1号)初審命令を発したこと及び新たに不当労働行為救済申立てが行われた事実を重く受け取め、今般の労使紛争に至ったことについて遺憾の意を表する。
(1)日本労働評議会北上京だんご本舗分会のA分会長を解雇したことが、労働法第7条第1号に該当すること。
(2)団体交渉に応じなかったこと、議事録及び合意書作成に向けて対応しなかったことが、労組法第7条第2号に該当すること。
(3)組合に対し解雇を示唆する等の言動及びビラ配布の中止を求める発言を行ったことが、労組法第7条第3号に該当すること。
4.会社は、A分会長に対し、本社工場営業部室において、他の営業業務社員と差別することなく従前を踏まえた営業業務を行わせることとし、例えば、催事等の販売業務のみに継続して従事させること等がないようにする。また、社内ネットワーク内の情報の取り扱いや、工場、事務所への立ち入り等について、他の営業業務社員と同様とし、差を設けない。なお、本項の運用について疑義が生じた場合には、会社と組合は当該疑義の解消に向けて交渉を行うこととし、また、必要に応じて、宮城県労働委員会のあっせん制度等を利用することとする。
5.会社は、A分会長に対し、組合員であること、正当な組合活動をしたこと等を理由として、同人の身分や待遇、業務内容又は労働環境等について不利益な取扱いは行わない。
6.会社は、組合及びA分会長に対し、正当な組合活動を非難ないし妨害したり、組合の存在そのものを否定するような発言を行わない。
7.会社は、組合から、組合員の待遇又は労使関係上のルール等に関わる事項等について団体交渉の申入れがあったときには、速やかに応じる。なお、団体交渉の開催日時、時間、議題、場所等については、事前に双方で協議の上決定する。
会社及び組合は、団体交渉とは上記事項について合意を形成することを主たる目的として交渉を行うものであるということを十分理解の上、、自らの主張や見解のみに固執することなく、相互に理解と納得を得られるよう努めるなど、合意に向けて誠実に団体交渉を行うこととする。
8.会社は、A分会長に対し、平成28年(ワ)第1517号地位確認等請求事件判決の主文第2項及び第3項で命じられた金員のうち未払いとなっているもの(別紙のとおり)について、平成30年12月末日限り、A分会長の指定する口座に振り込む方法で支払う。(なお、A分会長が負担すべき租税及び社会保険料等個人負担分は、会社において控除した上で振り込むこととする。)
9.会社は、組合に対し、解決金として金60万円について、分割し、組合の指定する口座に振り込む方法で支払う。
なお、各支払について、特段の事情なく1週間以上の滞納が生じた場合は、会社は、分割支払の利益を喪失し、直ちに残額を支払うこととする。
10.会社及び組合は、本和解について公表することができる。ただし、本和解について勝敗の解釈はつけない。
11.組合は、宮城県労働委員会に平成30年6月28日付けで行った不当労働行為救済申立てについて、本和解成立後速やかに取り下げるものとする。
12.会社と組合及びA分会長は、本件に関し、本和解条項に定めるほか、何ら債権債務が存在しないことを確認する。
平成30年9月11日
中央労働委員会
審査委員 松下淳一
参与委員 高橋洋子
参与委員 宮近清文
株式会社北上京だんご本舗
代表取締役 大久保純孝
日本労働評議会
中央執行委員会委員長 長谷川清輝
利害関係人 A分会長