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・会社の一方的な雇用条件の引き下げは違法です
2017年4月28日、奥羽木工所分会の有期契約の組合員に対する減給を争う裁判で、完全勝利の和解を勝ち取りました。
契約社員の組合員は、2015年3月の契約更新で、会社から日給を100円減額する契約書を提示され、署名をさせられました。
会社は減額の理由を、不景気だ、他の労働者との金額差を調整するためだなどと主張しましたが、130人を超える全従業員のうち、減給されたのは組合員を含む2名だけでした。このように、減給の実質は組合員に対する差別であり、労働者の給料を一方的に減らすという会社からの威圧的な見せしめでした 。
組合員は、その場で解雇の不安も考えて、一度は契約書にサインしました。しかし契約直後に組合と相談して、会社に本心からの合意ではないと主張し、撤回を要求しました。
一方で会社は、組合員はすでにサインをしたから契約は成立しているという姿勢を曲げませんでした。
われわれ労評は労働者の立場に立ち、徹底して会社に道理を通す労働組合として、金額の大小に関わらず、組合への差別も、労働者への不利益な変更も絶対に許しません。給料減額というあからさまな差別を黙認しては、組合員も労働者も守ることはできず、労働組合が存在する意義はないと言えます。
2016年2月に、労評顧問弁護士の指宿昭一弁護士、中井雅人弁護士を代理人に立て、会社を仙台地方裁判所へ提訴しました(奥羽木工所事件・仙台地裁平成28年(ワ)第486号)。
そして、1年間続いた裁判は、会社が組合の要求を全面的に受け入れる形で終結しました。その内容は、①減額した差額を支払う、②減額前の日給に戻す、③守秘義務(口外を禁止する条件)を付けないというものでした。
・雇用条件の引き下げを改めさせよう!
会社が労働条件を下げても、本人が「雇われている身だから」と諦めずに、きちんと道理を通そうと行動に移し、そこで労働組合と結びつくことで改善できます。一方的な給料減額、雇用条件の引き下げは違法です!労評と一緒に、会社に対して声を上げ、改めさせましょう!
~裁判に勝利した奥羽木工所分会の組合員から~
最初は会社が赤字だからと言われれば、協力しなければとサインしました。契約のときには、署名しなければ解雇されるかもしれない、という不安もありました。でも落ち着いて考え直して、やっぱりおかしいと思いました。それで、契約直後に分会長に相談して、工場長に撤回を求めました。ところが、私は日給を減額されたままだったのです。
その理由は、団体交渉で何回も会社に問うのですが、まったく納得できる回答が返ってきませんでした。私への給料減額は組合員であることへの嫌がらせや差別であり、これを放っておけば、他の人も同じ目に合うと思ったのです。私は会社がもっと良くなってくれればと組合に加入したのに、その会社が相も変わらず権力で封じ込めようとするやり方が許せなかった。みんなに対して筋の通らないことには、立ち向かって改めていかなければと思って、提訴に至りました。
一年かかりましたが、今回和解となり、全面的に私の言い分を会社が認めたので、嬉しく思います。これは労働組合や弁護士の力があっての勝利だと思います。皆さんも、給料減額を含め納得しないことがあれば、この通り行動を起こせば改善できるんです。決してあきらめないで、まずは労評に相談してください。
今は一つのハードルを越えたまでのことで、今度は職場の数多くある問題点や、労働者同士の間にある人間関係などの問題を改善していくことに努めようと思います。
正月くらい休みたい!
始まりは、うさちゃんクリーニング(ロイヤルネットワーク社)店舗で働くパート労働者の「正月くらい休みたい」という要求でした。店舗で働くパート労働者の大半は主婦でもあり、毎年元日から仕事に出なければならない勤務形態に、正月くらい家族と一緒に休みたいという声が根強くありました。労評分会でこの要求を取り上げ、会社と交渉を始めたのは11月末の段階でしたので、時間がありませんでしたが、労評としては会社と交渉すると同時にテナントとして入っているスーパーに対して質問状を出しました。
正月3が日の来客数は平均10人くらい
会社は労評の要求に対して正月3が日を休みにすることは「営業戦略の根幹に触れる問題なのでできない」ということと、「スーパーとの契約上もできない」という二つの理由を示してきました。しかし、工場は3が日は休みです。預かっても客に渡せるのは4日以降です。元日から店を開けておく理由もありません。そして、正月3が日の来客数は平均10人くらいで、売上から見ても赤字です。会社の言う「営業戦略の根幹に触れる」という主張は破たんしているのです。問題はスーパーとの契約です。
会社だけでなくスーパーにも交渉
労評はうさちゃんクリーニングがテナントして入っているスーパーに対して、正月3が日に店を開けておかなければならないという契約を結んでいるのかどうか質問状を出しました。その質問に対して、西友はこれを否定し、ロイヤルネットワーク社から申し入れがあれば正月3が日の休店を受け入れるの回答がありました。またヨークベニマルも縛りは入れていないので、判断はロイヤルネットワーク社に任せるとの回答でしたら。唯一イオンは「契約内容は開示できないので回答しない」として、相変わらず不遜な態度を示してきました。
要求実現、ロイヤル社は正月3が日を原則休日とする
労評はロイヤルネットワーク社にこのことを伝えました。会社も組合の要求を認めざるを得なくなったのでしょう。昨年12月31日に回答が来て、原則的に正月3が日を休日とすることになりました。しかし、スーパーのテナント店は間に合いませんでしたが、来年からはほぼ全店で正月休みが実行されます。
この問題の背景には、大手スーパーのテナント店への横暴な支配という実態もあります。クリーニング業界の常識からすれば、元旦に店を開けても客は殆ど来ませんから、わざわざ赤字になるようなことはしたくありません。しかし、大手スーパーの中にはテナントが休んでいると見栄えが悪いなどの理由で、休店を許さない態度を取る場合もあり、それを断ると契約をしないと威圧する体質があったのです。ロイヤルネットワーク社はスーパーの言うことを丸呑みしてテナントに入り、その犠牲を労働者に強いていたのです。
クリーニング業界の労働条件の改善を進めよう
したがって、労評はスーパーにも交渉しなければらちが明かないと考え質問状を出しましたが、概ねスパーもこれを否定するわけにいかず、テナントに入る会社の独自性を認めた形になっています。労働者の切実な経済要求一つにしても、精力的に活動しなければ実現できない一つの事例ですが、クリーニング業界の体質改革のために、引き続き頑張っていきます。
北上京だんご分会の分会長の不当解雇をめぐり6月22に申し立てた労働審判(関連記事はこちら)は、11月1日に決着がつきました。分会長の職場復帰など組合側の請求内容がすべて認められることとなり、組合側の完全勝利という結果となりました。
それもそのはず、3回あった労働審判の期日のうち、会社は2回欠席しており、反論すらできなかったのですから。
つまり、会社は、組合結成後分会長を解雇しましたが、その結果墓穴を掘ったということになります。
しかし、解雇されてもあきらめずに取り組んだ分会長の意識は素晴らしいです。それだけ、会社の改革に対する気持ちが強いことの表れだといえます。
うさちゃんクリーニング(ロイヤルネットワーク社)で組合を結成してから半年近くが経とうとしています。団体交渉も回を重ねていますが、実質的な改善は進んでいません。就業規則や賃金規定を見られるようになったり、通して11~12時間働いていた人に1時間の休憩を与えるために、交代要員を出したり午前と午後で店を変えるなどの勤務配置をしたりしていますが、待遇の改善には未だ手を付けていません。
そもそも、組合員は今年の一時金(ボーナス)で5万(手取り)円位の支給しかされていません。竜ケ崎工場の店舗社員3名すべてが約5万円の一時金でした。団体交渉で一時金の支給基準を聞いたところ、一か月分の賃金を基準に支給するとの説明がありました。竜ケ崎の店舗社員は約15万円が月額賃金ですから、基準の40%にも満たない支給であるということになります。そこで、どうしてこんなに低い支給なのか説明を求めたところ、組合員はSS、S、A、B、C、D、Eの7段階の基準のうち、E基準だから平均の40%弱ということでした。SS~Eのうち、最も多くの層がCで約40%の労働者がこれにあたり、支給率は0.8であるとのことです。Bが1か月分の支給(平均値)でSSやSランクの人は滅多にいないとも言っていました。要するに、0.8ヶ月支給が最も多いのですから、平均1ヶ月支給ではないということです。
何ともすさまじい査定基準です。B=1、C=0.8、D=0.6、E=0,4という支給をしているわけです。組合は何でこのようなひどい査定をするのかと聞きました。会社はチャレンジシートで本人からの自己査定が申告されており、その申告に基づいて査定を行ったと言いました。しかし、組合員は会社がいうところのチャレンジシートは見たこともないし、まして自己評価を書いたこともありません。会社は「エッ、それは初めて聞いた」と述べ、団体交渉中にマネージャーと連絡を取りながら、探してみるがチャレンジシートは三ヶ月くらいしか保存していないので、もしかしたらなくなっているかもしれないと述べました。そして、組合員が自己申告したとされる文言を読み上げましたが、それは「正社員としてパートさんたちを指導することが未熟で今後売上向上に努めたい」という趣旨で、ここから会社は組合員にE評価をつけたという説明なのであります。
団交に参加した我々は開いた口が塞がりません。E評価の根拠はこの自己申告にあるというのです。何と、謙虚に自分の仕事ぶりを評価したら、最低ランクされてしまうというわけです。ましてや、そんな文章も書いていないのですから、ねつ造した自己評価をもとに最低ランクの一時金を支給されたわけです。怖ろしいほどに厚かましい会社です。
うさちゃんクリーニング(ロイヤルネットワーク社)は組合員に対する一時金の支給にみられるように、労働者の賃金を抑えつけ、決して上げようとせず、会社の利益をむさぼることだけ考えています。竜ケ崎地区のパート労働者は勤続3~4年の人は一度も時給が上がっていません。最低賃金に連動して上がることはありますが、個々の労働者の賃金を上げることはしません。パート労働者にサービス残業をさせてきた過去を持つ会社ですから、体質がすぐに変わるというわけにいかないでしょうが、組合としてまず改善させるべきは、労働者の賃上げです。
ロイヤルネットワーク社の労務体質の問題の氷山の一角を報告しましたが、まだまだ改善すべきことは山積です。全国で働くクリーニング労働者からぜひご意見をいただきたいと思います。