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正月くらい休みたい!
始まりは、うさちゃんクリーニング(ロイヤルネットワーク社)店舗で働くパート労働者の「正月くらい休みたい」という要求でした。店舗で働くパート労働者の大半は主婦でもあり、毎年元日から仕事に出なければならない勤務形態に、正月くらい家族と一緒に休みたいという声が根強くありました。労評分会でこの要求を取り上げ、会社と交渉を始めたのは11月末の段階でしたので、時間がありませんでしたが、労評としては会社と交渉すると同時にテナントとして入っているスーパーに対して質問状を出しました。
正月3が日の来客数は平均10人くらい
会社は労評の要求に対して正月3が日を休みにすることは「営業戦略の根幹に触れる問題なのでできない」ということと、「スーパーとの契約上もできない」という二つの理由を示してきました。しかし、工場は3が日は休みです。預かっても客に渡せるのは4日以降です。元日から店を開けておく理由もありません。そして、正月3が日の来客数は平均10人くらいで、売上から見ても赤字です。会社の言う「営業戦略の根幹に触れる」という主張は破たんしているのです。問題はスーパーとの契約です。
会社だけでなくスーパーにも交渉
労評はうさちゃんクリーニングがテナントして入っているスーパーに対して、正月3が日に店を開けておかなければならないという契約を結んでいるのかどうか質問状を出しました。その質問に対して、西友はこれを否定し、ロイヤルネットワーク社から申し入れがあれば正月3が日の休店を受け入れるの回答がありました。またヨークベニマルも縛りは入れていないので、判断はロイヤルネットワーク社に任せるとの回答でしたら。唯一イオンは「契約内容は開示できないので回答しない」として、相変わらず不遜な態度を示してきました。
要求実現、ロイヤル社は正月3が日を原則休日とする
労評はロイヤルネットワーク社にこのことを伝えました。会社も組合の要求を認めざるを得なくなったのでしょう。昨年12月31日に回答が来て、原則的に正月3が日を休日とすることになりました。しかし、スーパーのテナント店は間に合いませんでしたが、来年からはほぼ全店で正月休みが実行されます。
この問題の背景には、大手スーパーのテナント店への横暴な支配という実態もあります。クリーニング業界の常識からすれば、元旦に店を開けても客は殆ど来ませんから、わざわざ赤字になるようなことはしたくありません。しかし、大手スーパーの中にはテナントが休んでいると見栄えが悪いなどの理由で、休店を許さない態度を取る場合もあり、それを断ると契約をしないと威圧する体質があったのです。ロイヤルネットワーク社はスーパーの言うことを丸呑みしてテナントに入り、その犠牲を労働者に強いていたのです。
クリーニング業界の労働条件の改善を進めよう
したがって、労評はスーパーにも交渉しなければらちが明かないと考え質問状を出しましたが、概ねスパーもこれを否定するわけにいかず、テナントに入る会社の独自性を認めた形になっています。労働者の切実な経済要求一つにしても、精力的に活動しなければ実現できない一つの事例ですが、クリーニング業界の体質改革のために、引き続き頑張っていきます。
北上京だんご分会の分会長の不当解雇をめぐり6月22に申し立てた労働審判(関連記事はこちら)は、11月1日に決着がつきました。分会長の職場復帰など組合側の請求内容がすべて認められることとなり、組合側の完全勝利という結果となりました。
それもそのはず、3回あった労働審判の期日のうち、会社は2回欠席しており、反論すらできなかったのですから。
つまり、会社は、組合結成後分会長を解雇しましたが、その結果墓穴を掘ったということになります。
しかし、解雇されてもあきらめずに取り組んだ分会長の意識は素晴らしいです。それだけ、会社の改革に対する気持ちが強いことの表れだといえます。
うさちゃんクリーニング(ロイヤルネットワーク社)で組合を結成してから半年近くが経とうとしています。団体交渉も回を重ねていますが、実質的な改善は進んでいません。就業規則や賃金規定を見られるようになったり、通して11~12時間働いていた人に1時間の休憩を与えるために、交代要員を出したり午前と午後で店を変えるなどの勤務配置をしたりしていますが、待遇の改善には未だ手を付けていません。
そもそも、組合員は今年の一時金(ボーナス)で5万(手取り)円位の支給しかされていません。竜ケ崎工場の店舗社員3名すべてが約5万円の一時金でした。団体交渉で一時金の支給基準を聞いたところ、一か月分の賃金を基準に支給するとの説明がありました。竜ケ崎の店舗社員は約15万円が月額賃金ですから、基準の40%にも満たない支給であるということになります。そこで、どうしてこんなに低い支給なのか説明を求めたところ、組合員はSS、S、A、B、C、D、Eの7段階の基準のうち、E基準だから平均の40%弱ということでした。SS~Eのうち、最も多くの層がCで約40%の労働者がこれにあたり、支給率は0.8であるとのことです。Bが1か月分の支給(平均値)でSSやSランクの人は滅多にいないとも言っていました。要するに、0.8ヶ月支給が最も多いのですから、平均1ヶ月支給ではないということです。
何ともすさまじい査定基準です。B=1、C=0.8、D=0.6、E=0,4という支給をしているわけです。組合は何でこのようなひどい査定をするのかと聞きました。会社はチャレンジシートで本人からの自己査定が申告されており、その申告に基づいて査定を行ったと言いました。しかし、組合員は会社がいうところのチャレンジシートは見たこともないし、まして自己評価を書いたこともありません。会社は「エッ、それは初めて聞いた」と述べ、団体交渉中にマネージャーと連絡を取りながら、探してみるがチャレンジシートは三ヶ月くらいしか保存していないので、もしかしたらなくなっているかもしれないと述べました。そして、組合員が自己申告したとされる文言を読み上げましたが、それは「正社員としてパートさんたちを指導することが未熟で今後売上向上に努めたい」という趣旨で、ここから会社は組合員にE評価をつけたという説明なのであります。
団交に参加した我々は開いた口が塞がりません。E評価の根拠はこの自己申告にあるというのです。何と、謙虚に自分の仕事ぶりを評価したら、最低ランクされてしまうというわけです。ましてや、そんな文章も書いていないのですから、ねつ造した自己評価をもとに最低ランクの一時金を支給されたわけです。怖ろしいほどに厚かましい会社です。
うさちゃんクリーニング(ロイヤルネットワーク社)は組合員に対する一時金の支給にみられるように、労働者の賃金を抑えつけ、決して上げようとせず、会社の利益をむさぼることだけ考えています。竜ケ崎地区のパート労働者は勤続3~4年の人は一度も時給が上がっていません。最低賃金に連動して上がることはありますが、個々の労働者の賃金を上げることはしません。パート労働者にサービス残業をさせてきた過去を持つ会社ですから、体質がすぐに変わるというわけにいかないでしょうが、組合としてまず改善させるべきは、労働者の賃上げです。
ロイヤルネットワーク社の労務体質の問題の氷山の一角を報告しましたが、まだまだ改善すべきことは山積です。全国で働くクリーニング労働者からぜひご意見をいただきたいと思います。
スリーエスコーポレーションの東京営業所で分会を立ち上げてから3回目の団体交渉を行っています。組合は、これまで会社が労働者に対して一人親方として契約してきたことがいわゆる偽装請負にあたることを指摘し、今後は雇用契約に是正するとともに、過去の未払い残業代の支払いなどを求めて交渉してきました。すなわち、過去も雇用関係にあったのだから、年次有給休暇もあるし、雇用保険なども過去に遡ってかけて欲しいなどの要求を出してきました。
会社は弁護士を通して偽装請負を否定していますが、組合が過去も雇用関係にあったと主張するなら、源泉徴収分や住民税、社会保険加入資格を満たしている人はその保険料などを支払ってもらいたいと述べてきました。実質的には過去の雇用契約を認めるという姿勢です。組合員は少ない賃金で生活していますので、これらの税金や社会保険料を一括して支払うことはできませんが、会社が要求するなら分割でも支払って、過去の清算はするつもりでいます。
労評スリーエス分会の組合員が望んでいることは会社の真摯な謝罪です。会社は実際は雇用関係なのに、労働者を個人事業主として扱い、その結果、組合員らは慣れない確定申告をさせられ、ある組合員は多額の納税額を支払うために借金までしなければならない状況に置かれてきました。そして、会社が勝手に一人親方労災保険加入手続きをしていましたが、ケガをしても労災保険の適用もされず、労災手続きをできないのかと聞いても、できないとごまかされてきました。職人契約と言われても、営業活動を手伝ったり、下請けの業者が来たら指導するよう命じられたりしてきました。また、繁忙期を過ぎると月に20日は働きたいと希望を出しても、半分近くカットされてしまうこともありました。勿論カットされても補償はされませんから、わずかな貯金を取り崩すしかありません。これも雇用関係であれば休業手当を支給されるはずですから生活に困窮することも避けられたでしょう。身分は一人親方、実際は従業員というねじれた雇用関係の中で、労働者として得られる権利も行使できなかったのです。
したがって、会社は事実を捻じ曲げて偽装請負を否定するのではなく、社長自ら団体交渉に出席し、「皆さんに迷惑をかけてきた。今後は法令を重視して雇用関係を守って労働者の権利を保障する。」と述べるべきです。労評スリーエス分会が望んでいるのはこのような会社の真摯な態度です。団体交渉は弁護士と常務に任せて、適当にあしらっておくという態度では健全な労使関係は作れません。スリーエス分会と労評都本部は引き続き、会社の違法行為を是正させ、労働者の権利が確立された職場を目指して頑張っていきます。
スリーエスの他の営業所で働く「一人親方」の皆さん。貴方は労働者です。組合に加入して労働者の権利を獲得しましょう。