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日本労働評議会 宮城県本部(労評宮城県本)

株式会社ファーマみらいの団交拒否

株式会社ファーマみらいは東邦ホールディングス株式会社のグループ企業で調剤薬局を全国的に展開している企業です

 ファーマみらいHP→https://phmirai.co.jp/

 この会社では、2022年に仙台市オフィスでおこった不当な人事異動をきっかけにして労評の分会を結成し活動しています。

オフィスで人事労務を担当しているベテラン労働者(50代)を、まったく未経験の医療事務として異動させた事案です。
 定年退職まで残り数年という中で医療事務に異動させるということは、事実上の自主退職を促すリストラ策でした。というのも、のちに仙台オフィスを閉鎖するため、閉鎖決定の前に自ら退職するように仕向けたと組合は分析しています。

 この人事異動は現在も継続交渉中ですが、それ以外に東北6県で働く薬剤師・医療事務の全体の労働者のために、賃上げや一時金、さらに様々な問題に取り組んできています。

  2022年から約3年間にわたり、労評ファーマみらい労組は団体交渉を通じて、会社に誠実な交渉を求めてきました。
 人事異動の理由についての説明と実際の食い違いを資料を用いて説明することや契約上の合法性の開示を求めました。
 賃上げや一時金であれば根拠となる決算書の提出や労働者の基礎賃金(薬剤師と医療事務それぞれの平均賃金)を求めました。
 労働時間についての計算であればそれらを指導した通知や議事録などです。
 
 いずれも、根拠資料を会社側から提出の上で、共通の認識土台をつくり、道理ある合理的な交渉をするためです。

  ところが、会社は、根拠資料を提出しようとしません。
 粘り強く、何度も何度も、資料の提出を求め、その理由も説明しました。しかし会社は口頭説明のみにとどまり、しかもその説明に食い違いがあるので、その食い違いをただすためにも根拠資料を求めましたが、提出しようとしません。

  あげくには、「説明は十分尽くした」と一方的に団交拒否です。その繰り返しです。

 そこで、人間の生命と健康を守り社会に貢献する薬局経営を行う企業として、あまりにも、労働者を見下した交渉姿勢と、自らの責任を逃れようとする自己保身に対し、広く社会的にも周知する必要があると判断しました。

コンプライアンスを守る企業として、誠実に労働組合と労働者に向き合った姿勢に改めるよう、ぜひ多くの方に、ファーマみらいの交渉過程を知っていただきたいと考えています。

 【重なる不当な労働条件の改悪】

会社と団交を開始して以来、これまでの約3年の期間に、会社は①年末年始の手当をカットするという通知(→団交の結果、撤回)、②薬剤師手当5万円を3万円に減額。研修認定薬剤師の資格を持っていればその分2万円として、引き続き5万円とするが、研修認定薬剤師資格を持たなければ薬剤師資格は3万円とする。③業務内で受けることができていた健康診断を業務外に変更し、懲戒処分の対象とする、などです。 

【店舗の開局前の掃除や雪かきはタイムカードでは労働時間にならない?】

 ファーマみらいでは、毎月のシフトにおいて、例えば開業時間が9時で閉店が18時であれば、基本9時~18時のシフトが組まれます。

 ところが、9時に開局するには、それまでにパソコンを立ち上げたり、レジを準備したり、掃除をしたり、冬であれば雪かきなど、開局前に出勤して行わなければなりません。

 そのため労働者は実際のところ、例えば8:45分にパソコンに勤務開始を打刻して、開局前の仕事を行っています。

 ところが、ファーマみらいでは、パソコンに打刻した勤務開始時間と退勤時間では労働時間を算出せず、そもそものシフト時間でしか計算しないのです。

 これは労働基準法違反ではないでしょうか?

  このような様々な問題点について、労評ファーマみらい労働組合では、団体交渉を要求し、改善を求めてきました。

 ところが、会社は、証拠となる資料も一切示さず、口頭での回答だけに終始し、これ以上回答する必要はないと、一方的に団交を拒否してきたのです。

このような不誠実団交としての不当労働行為は許されるものではありません。

 次回は、その経過や詳細について報告します。

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